子供の頃、犬を飼っていました。

 

14歳くらいまで生き、最後は一日中震えと嘔吐を繰り返し、明け方近くに私の膝の上でなくなりました。

 

 

看病し、ずっと起きていたのに、うとうとしてしまったのでしょう。気配に気づきハッと目を覚ましました。

 

 

その瞬間少し嘔吐したのを最後に、

 

目から光がなくなり

 

体の質感が変わり

 

とりまく空気が温度を無くし

 

飼い犬としての愛嬌や性格らしきものが消え

 

体毛も柔らかさを無くし

 

膝の上にあった愛おしい存在がただの物体へと変わっていくのに、多くの時間はかかりませんでした。

 

 

 

死の瞬間、命がみせていたものを観た気がしました。

 

 

 

そして、その仔の魂、命、本質が私の感情までも引き抜いていったかのように穏やかで安らぎで満ちていました。

 

 

 

それは何かやりきった後の安堵感に似ていたかもしれません。

 

 

その後もペットロスを経験することもなく、日常に戻れた気がします。

 

 

 

私が愛して可愛がっていたものは、肉体に宿る何かだった。

 

 

そして、私にとって死は恐れるものではなく、自分がどう向き合い、どう受け取るのか、なのだと体感した出来事でした。

 

 

 

寒い冬だったのかもしれません。遠い記憶。雪を見て思い出しました。

 

 

 

愛と感謝を込めて

 

 

この記事を書いた人

小坂田恵理
小坂田恵理
心の悩み・不安・痛みの開放と解決には心理カウンセリング。神奈川県藤沢市にて、心の健康を育てるカウンセリングを行っています。