感情の起伏が激しい。死にたい、とよく口にする。

 

そんな身近な方を助けたい。何か出来ることはないだろうか。

 

そんなお問い合わせをいただくことがあります。

 

 

大切な人だから自分の時間と労力をかけてでも助けたい。

 

それはどんな気持ちから湧いてくるのでしょう。

 

その方の不安定さで困っているのはどなたでしょうか。

 

 

今ある問題は、困っている人のものです。困っている人が解決できます。

 

 

問題に直面した時、誰かの相談にのるときに、誰の、どんな問題なのか、分けていくことは解決の為に大切です。

 

 

今、助けたいと思っているその方は、感情の湧きおこるままをあなたにぶつけ、言いたいことを言っている。

 

本当は

愛されたい。

愛されたかった。

 

その気持ちを自分でも気が付かないまま、愛されない不安で一杯なのです。

 

不安で一杯だから、まるでわがままな子供のようにあなたを困らせ、注目させ、甘えている。それが問題行動になっている。

 

 

快か不快にかかわらず、したいことをしているのです。

 

だから実は、その方は今はまだ、困っていない。

 

 

好きなことをしている人の行動を変えるのはとても大変で難しいものです。

 

子供に『ご飯だから遊ぶのを止めなさい』といっても夢中になっている子供がいうことを聞かないように。

 

 

では、そこに一緒にいて今、困っているのは誰だろう。

 

 

その人を治したい。治さなくてはいけない。

それが今自分がするべきことだ。

 

自分の使命に置き替えて、自分自身の問題から目をそらせていませんか。

 

 

一緒にいて不安。だからこの人が健康になればいい。

 

 

不安なのは自分の心。目の前の方が不健康なのとは関係がありません。

 

 

自分自身の不安がある。それが今直面すべき問題です。

 

自分が自分を安心させていない。だから誰かを何かを直したくなる。そこに執着していく。

 

今の状況はあなたの中にある不安が引き起こす依存です。

 

 

問題とは、それに気が付き、自分自身の生き方を治すためにこそあるのです。

 

 

今、目の前の問題は、あなた自身の不安に気が付くための、あなたのものです。

 

 

自分自身にある不安に気付き、自分自身の心をより健康にしていく、本当の安心を実現していく。

 

心を知る、理解するのは、自分自身の心で体験することが一番です。

 

それが自分自身のためでもあり、ご心配される方のためでもあります。

 

 

誰かを助けたい。その気持ちは優しさです。

決して間違ってはいません。

 

誰かを助けるときには、自分自身が健康であることで出来ることが多くなり、正しく健康に導くことが出来ます。

 

あなたが今までの人生の中で培ってきた優しさ。

その優しさの本来の力が内面からあふれていく。

 

 

健康さは、どんな状態でも見守ることが周囲にできる最大の協力であることに気付かせてくれます。

 

 

それによって今助けたいと思っていた方が何かに気付き、どのように感じるかはその方の自由です。

 

 

その変化によってその方が何を考え始めたとき、これではいけないと思われたとき、はじめてその方は困るのです。自助はそこから始まります。

 

 

そのときに、それからも見守っていくかどうか決めるのも、あなたの自由です。

 

 

誰かを助けたいとき、自分自身を助けてください。

誰かを助けることは、自分自身を助けること。

自分自身を助けることは、大切な人さえも助けていきます。

 

 

 

いつも読んでくださってありがとうございます。

 

 

ルーム・ソルのカウンセリングについてはこちらをご覧ください。

●心について学べます。
NPO法人日本心理カウンセラー協会