久しぶりのコラム更新です。

 

『安心ってどうしたら湧いてくるんですか』

 

そのようなご質問をいただきました。

 

安心ってね、勝手に湧いてくるんではないんです。

でも、それが上手くお伝えできていなかったのかなぁと、自分を省み、同じように悩んでいる方もいるかもしれないと、コラムにしてみました。

 

来訪者さまのご質問がいつも私を成長させてくれます。

心理カウンセリングの目的は心を健康にすること。

それは変わっていません。伝え方や言っていることが以前と違うこともありますが、皆様のおかげで私が成長していると思っていただけたら嬉しい限りです。

 

 

今までは、このようにお伝えしていたんです。

 

感情って命のサインだよ、と。

 

生き辛いさがあると不安、

生き易いと安心で知らせてくるんですよって。

ごめんなさい。ここ、お伝えの仕方が間違っていました。

 

『安心も心のサインなら、

心が安心したよってサインを出してくれるにはどうしたらいいの?』

って思われたんですね。

 

心を込めて、訂正します。
心が訴えるサインはただ一つ『不安』です。

 

安心とは、誰かに不安を分かってもらったり、自分の不安に気づくことで、不安がなくなった心の状態です。

 

心の健康のためには自分の『不安』を誰よりも早く、誰よりも正確に受け取り、安心に変えていかなくてはいけないのは、やっぱり自分です。

それが上手に出来るように、心を健康にしようという意志と共に練習をするのです。

それによって安心という心の状態になっていきます。

 

私たちは不安をもって生まれます。

生き物は誕生したとたんに、生物的な死に向かっています。

それは抗うことなき自然の摂理です。

何もしなければ死んでしまいます。

生きる時間を永らえるために、生まれたとたんに一生懸命に栄養を取り込んでいきます。

赤ちゃんはお腹が好いたら泣きます。

死にたくない、という不安からの行動です。

 

食べるというのは生命維持に必要であり、食べることで死から遠ざかっていきます。

生まれながらに持っている死への不安、そこから遠ざけようとすることで不安が減っていく、限りなく少なくなっていく。

 

私たちの不安が本当になくなるのは死への恐れがなくなったときでしょう。

 

今死にたくないから、生物は生き永らえるために努力をしています。

 

安心、愛することには、信念と努力が必要なんです。

 

不安とは忌み嫌うものでも、取り除こうとするものでもありません。

私たちは自分たちのなかに永続性をもとめ、死の先への希望を見出していきました。

神がいるのか、魂は永続するのか、その思想が宗教を生み、宗教、科学、哲学が生まれ、それらを表現する美術が生まれ、文化を発展させてきた。

 

不安は生きるために必要であり、不安こそが私たちが成長させ進化してこられた原動力であり、不安があるからこそ、自らに永続するものを見出し、希望という安心を与え続けここまで存続してきたのです。

不安は生きるためにとても大切なのです。

 

ただ、今、自分がどうしていいのか分からなくなって困っているのならば、勇気を出して自身の内面にむかっていき、心にどんな不安があるのか気が付こうとしてみましょう。

安心とは、自分を大切にしようという自らの態度があってこそです。

安心が健康を促進していきます。

 

そして、明日も生きられるならどのように明日を生きていきたいか。

その希望が今を生きる力となっていきます。

 

不安に気が付いたとき

自分を安心させたいとき

心を健康にしたいとおもったとき

 

『私はどうしたいの?』

 

そんな自分自身への問いかけから練習を始めてみませんか。

 

ご質問、疑問はホームページのお問合せからお寄せください。

あなた様の質問、疑問に一生懸命お答えします。

 

私もいつも自分との対話を心がけ努力しています。

いつも読んでくださってありがとうございます。

 

愛と感謝を込めて