何か疾患があったとしても、精神的、社会的、身体的健康のバランスがとれた状態を健康といいますが、まるでそのお手本のような存在が身近にいました。
私の母は80歳。
若いころから幾度も病気をし、今も持病がありながら健康に毎日を過ごしています。
『痛いとか苦しいなんて人に言っても分からない。だから自分でなんとか方法を見つけてきた』
そう言って、ストレッチをしたり散歩を日課にしたり、近くの温泉で身体を温めたり。
家族が大好きで、野菜を作り上手に花を咲かせ、洋服を作り、人形を作り、健啖家でお出かけが好き、趣味を沢山持っている。
ここ10年、会うたびに若返っている(笑)
それでも眠りが浅く、なかなか寝付けないときもある。
そんなときは、枕もとで地図を広げ想像で旅をするらしい。
テレビで見たあそこはここにあるのか、こうやっていくのか、などど考えているうちに眠くなるとか。
そんなときでさえも、工夫して自分の時間を安心して過ごす。
眠れないからといってイライラしている場合ではないのです。
自分を健康に、長生きしよう。そんな気持ちから、そんな自分を楽しませるものを沢山みつけてきて、今はそれに囲まれた生活をしている。
若い頃からの幾度の病、結婚の苦労、お金の苦労、人間関係の苦労があっての今、母はもう楽しいことしかしてない。
母だから出来たことではない。
80歳にならなくても、今からだって私たちはそれでいいのではないかと思うのです。
私たちは本当は自分を大切にすることだけでも忙しい。
そうしていても、若いうちはそのエネルギーに対応するような出来事がやってくる。
やらなくてはいけないことはやってくる。
頑張るのはそのときでいい。
頑張って乗り越えて、休む。
弱ったときこそ、そして自分を大切にする。
弱った時の為にも、今から自分を楽しませ、喜ばせ、ホッとさせるものを沢山見つけておきたい。
普段から無いものは、いざという時に探してもなかなか見つからないのですから。
豊かさを求めるなら、
健康さを求めるなら、
それを持っていない原因を探し続けるよりも、それを持っている人が何をして何を考えているのかを観察し、真似して、そして自分なりに工夫することが早いと思うのです。
肉体には限りがあります。もう遠回りはやめる。
お手本となる人は案外、身近にいるのかもしれませんね。
愛と感謝を込めて