少しづつ風の中に秋の気配が感じられるようになってきたので、読書の話題など。

 

携帯電話やネット環境が普及する以前、電車での移動中や余暇での読書の時間が仕事とプライベートとのon/offとなり、私にとって大切な趣味の一つでした。

 

情報のジャンルを問わず、未知なる次のページへのワクワク感、美しい文章からの感動、現実に居るままで違う世界に居る多次元感覚、そういった感覚への没頭が私の癒し、自己愛に繋がっていたのです。

 

最近では電子書籍も普及しています。
新しい選択肢が生まれることで自由度も増えますし、それに対してどんなことが好きだったのかが分かるようになりますね。

 

電子媒体からの情報や娯楽も簡便でいいのですが、私は時折、紙媒体だからこそのダイレクトな体感が恋しくなります。

今は蔵書を増やさないために、図書館にはない本は購入するようにしていますが、図書館でタイトルからの直感で選んだり、かつて読んだ作品を探すのも好きな時間です。

 

そんなことで最近図書館で借りてきた本のご紹介。
山本周五郎 著 『時代伝奇小説』

「伝奇」とは辞書によると、逸話・奇談の総称。そういうスタイルで空想的な内容の小説、とのこと。所謂、フィクションってことでしょうか。

 

武家社会が舞台の短編集。時代背景に難しさを感じるかもしれませんが、山本周五郎さんの作品は、人の気持ちの動きを主体に描かれているので、読みやすいかと思います。

 

相手の気持ちの奥深くにあるものに気づく側と、自分でも分からなかった本当の気持ちを判ってもらえた側の喜び。
それが信頼となり、その人のためにも物事を成し遂げよう、とする意志の芽生え。

 

純粋で素直な気持ちの動きを読み取るたびに、心が緩んできます。

そんな感動のなか、気が付けば約400ページを一気読みしてしまいました。
久しぶりに娯楽作品を堪能した喜びで心は心地良く満たされ、大満足でした。

 

ついでに、次は同じ作家の代表作『日本婦道記』を再読しよう!という楽しみまで見つけました。地味にワクワクしています(笑)

 

 

さあ、皆さんの癒し、好きなこと、
今一番にしたいことって何ですか。

ご自分に聞いて差し上げましょう。

 

なんでもいいんです。
大切なのは、心がほっとする、そんな気持ちです。

 

一つでもあれば、その時間を増やしていきましょう。

今、出来なければ、いつかやってみましょう。

今、何も見つからなかったら、今から見つけていきましょう。

きっといつか必ず見つかります。

 

 

今日も読んでくださってありがとうございます。