自分の気持ちを大切にする
というお話をすると
それって甘やかすことになりませんか?
と、本当によく言われます。
悩みを深める方はご自分にとても厳しくしてこられたのでしょう。
「甘え」ってなんでしょう。
子供が歯医者に行くのを怖がっている。
「痛いからいや、音が怖い。だから歯医者に行きたくない」
歯医者に行きたくないと駄々をこねる子供を、
「そうだねぇ。怖いし痛いから、行くのやめようか」
「そんなにだだをこねるならもう連れて行きません」
そのように気持ちを優先させてしまうのは、甘やかしです。
では、どうしたら子供は自分から行ってもいいと、思えるようになるのでしょう。
引きずって連れていく。
怖くない、痛くないよ、と慰める。
なんでも買ってあげるから、という。
どれも気持ちを無視したり、嘘をついたり、ごまかしたりして、たとえ歯医者に行けたとしても気持ちのよいことではありませんね。
例えば、こんな風に言ってみたらどうでしょう。
「そうだね、歯医者さんに行くのは怖いよね。お母さんも小さい頃は怖かったよ。
音も嫌だよね。痛いのはもっと嫌だよね。怖いよね。」
「お母さんも歯医者さん怖かったの?」
「そうだよ。歯医者さんは怖かったよ。でもね、小さいうちに歯を綺麗にしてたから、今でもお母さんの歯は健康で、歯が健康だと病気にもなりにくいし、色んなことが出来るのよ。あなたにもそうなって欲しいとお母さんは思っているの。怖いかもしれないけど、お母さんも一緒に傍にいてあげるからね」
怖いのは「気持ち」
歯医者に行く、行かないは「事実」
気持ちはとことん、分かって差し上げる。とことん共感し、甘やかしてあげる。
心は気持ちをわかってもらえると落ち着きます。
そして、事実をちゃんと伝える。より健康に、より幸せになるために今すべきこと。
それを応援し、支え、協力し、励ます。そんなことが「優しさ」です。
甘やかしも優しさも、どちらも大切です。
気持ちに甘く、事実に優しく。
人は気持ちで動きます。
気持ちはとことん甘やかす。湧いている感情を分かって貰えると、本当の気持ち、意志が出てきます。
怖いけど、やってみよう。
自分自身にも、気持ちに甘く、事実に優しく、なさってくださいね。
いつも読んでくださってありがとうございます。
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日本心理カウンセラー協会