紫陽花に引き寄せられ手を触れる。

 

自分なんだなと感じる。

 

ふと引き寄せられるのも

綺麗だと感じ

手を触れて愛おしいと思うのも。

 

そのとき紫陽花も、

私をみて

触れられて。

 

その一瞬、紫陽花を知り、紫陽花もわたしを知る。

 

木も、鳥も、草も、空缶も、誰かも

 

全部同じ場にいて、私であって私でないもの。

 

ここは曼荼羅の世界。

 

 

ひとつ触れ、誰かと出会うたびに自分を知る。

 

好き、嫌い

心地よさ、不快さ

 

喜びも悲しみも

全て自分が生み出し、そして経験する。

 

一瞬一瞬が未知である。

 

未知への恐れ。恐れがあるから考える。

 

思考し、未知を知り、また熟考する。

 

 

自分が広げた曼荼羅の世界で生きている。

 

 

チベットの砂曼荼羅は一週間、一ヶ月もかけて一心不乱に作られるが完成した瞬間に壊されると聞く。

 

いつか一つになるわけでもなく、何かになるのではなく。

 

その過程こそが完璧で永遠なのではなかろうか。

 

 

いつも読んでくださってありがとうございます

 

 

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