海。

表面は荒波が立っていても、ひとたび潜り奥底に行けば行くほど静寂さが増していく。

そこは音もなく、ただ自分の呼吸の音だけの世界。

 

私たちの意識、心、気持ちも海と同じだなって思います。

感情荒ぶる表面であっても、奥底にはいつでも平安さが漂っています。

 

その究極の穏やかさを『無』と称して得とくしようと古くから瞑想や修行が行われてきましたが、実はそれは訓練しないと得られないものではなく、すでに誰もがその静寂な深層の世界を持っているのです。

 

そうは言っても、自分は持っていないと思えたり

持っていたとしても取り戻せないような気がしたり

それが難しい、と思えたらなら

 

きっとあなたはずっと頑張りすぎていたり

我慢しすぎていたり

耐えすぎていたりしたのでしょう。

 

 

もし心に平安を取り戻したかったら、何かに集中している状態を思い出してみましょう。

 

例えば、喫茶店などで読書しているときでも夢中になっていると店内の喧噪が気にならないことがありますよね。

料理、スポーツなど趣味のことや、仕事であっても一生懸命目の前のことに取り組んでいるときも同じです。

居心地のよい環境に身を置いて寛ぐなど、自分自身のために何かをしているときなども、気持ちはとても穏やかです。

 

誰にでもそのような気持ちになったことが、何か一つでもあるはずです。

好きなこと、夢中になれること、ほっとすること。

 

今自分にとってそれが何なのかを思い出せなかったとしても、これからきっと出てくるでしょう。

好きなことを探すことに夢中になってもいいのかもしれません。

 

自分の中の穏やかさを知ることで、激しい感情が沸き起こったときでも穏やかな気持ちに自分自身を導き、その平安の中で状況を俯瞰する冷静さを取り戻していくことがしやすくなっていきます。

 

いつでも、今、瞬間的な平安こそが、永遠で絶対的な平安なのです。

激しい気持ちに疲れたときには、自分のためだけの環境で、静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょう。

自分自身の内面にある海のずっと奥底の平安を体験できるでしょう。

 

 

いつも読んでくださってありがとうございます。