目標や夢、希望が大切。それを見つけよう。と、他のカウンセリングでそのように言われたと、相談者さんから聞くことがありますが、心の悩みとして、それはちょっと順番が違います。
心が不健康だと当然に夢やら希望なんて見つけられません。
不健康なのですから、それどころじゃないんです。
心は健康を取り戻していくと、ちゃんと、さてこれから自分はどうしたらいいかな、って自然に前を向き始めます。
それは変化と成長する生命の本能なのです。
だから今、希望や目標が見いだせないかと焦ったり、そんな自分はやっぱり駄目なんだと責めたりしないでくださいね。
その前に心を健康にしていくことを最優先にしていきましょう。
もちろん健康になって気持ちが前にむいたとき、目標や希望、夢といった先にあるものが今の自分を引っ張っていってくれます。
ふっと、したかったことを思い出すかもしれませんし、
諦めていたことへの気持ちがまた動くかもしれません。
すぐに見つからなくてもゆっくり時間をかけてもいいでしょう。
大切なことだからこそ、自分のペースで見つけていきましょう。
そこで大切なのは、何をするか、という行動のまえに、動機です。
動機とは行動を決定する意識、気持ちのこと。
どんな気持ちで行いたいのか
どんな気持ちで毎日を過ごしたいのか
そのためには何がしたいかな、
と考えてあげる。
または、
どんな気持ちで生きて
どんな気持ちで人生を終えたいのか
という人生観、死生観という大きなテーマから今をどうするかを考えやすい人もいます。
何かを考えているとき、やってみたいな、そうしてみたいな、そうなりたいな、って心が温かくなるような気持ちが湧いてきたら、今の自分にとって正しいことなんだと思います。
心の悩みに気づいたら内面の成長のときです。
立ち止まり、自分のために過ごしてみましょう。
私たちは常に変化し成長してます。完璧はいつも先にありますが、それを目指すことで実は完璧さを内在しています。大切なのはそれを辿る道のり。
心の健康も、常に心穏やかでいられるとか、一切不安がなくなるということではなく、
不安が湧いてきたとき、自分が困ったときに、自分を助けることが出来る自分になれること、またはそうなろうと努力すること、そのものが大切だと思うのです。
だから上手とか下手とか関係なく、自分を助けたり、同じ気持ちで他者を助けようとする気持ちでいることが、健康な生き方なのではないかな。
そしていつか、人にもそんな気持ちを広げていきたいと願い、人のために何かをすることが自分の喜びになる。
人はそんな風に、他者を助けそれを自分の喜びとしようとしていくことも、私たちの奥深くの欲求のような自然な気持ちの流れなのです。
愛の方へ、愛する方へ、
木々や花が自然の摂理に沿うように、私たちの内面が自然に向かう方へ、素直に見定めていくことが生き易さを実現していきます。
自分を愛して心を育て、人を愛する心を育て、人として成長していく。
自分の正しい動機があるならば、実行してもできなくても、成功してもしなくても、
これでよかったんだ
といつか自分が自分を思ってあげられる。
その瞬間、最高の人生なのではないかしらね。
いつも読んでくださってありがとうございます。
愛と感謝を込めて